団扇太鼓
団扇(うちわ)太鼓とは日蓮宗や法華宗の儀式法要の唱題(しょうだい、南無妙法蓮華経と題目を唱えること)で使用される太鼓です。円形の枠に革を張り、木製の棒を持ち手とした形が団扇に似ているので団扇太鼓と呼ばれます。
「大般涅槃経第九」の中に「毒蛇の縁」のお話があります。これは毒を塗った太鼓を叩くと周囲の人にも毒に犯されるということですが、これが転じて唱題の際に太鼓を叩いて功徳を遠くにいる人々に知らしめる事が出来るとされて、こうしたことから唱題では団扇太鼓を勢いよく叩かれます。法華経の力強く早いリズムに調子を合わすためには、太鼓を片手に持ってリズムよく打つことができるこのような形であることが必要で、日蓮宗や法華宗では大切な法具の一つです。
団扇太鼓は激しく叩くため古い太鼓は残っていませんが、安藤広重の浮世絵の中に太鼓を叩く様子が見られます。このことから江戸末期には普及し使用されていたと思われています。
団扇太鼓ついて
太鼓は金属フレームに牛の1枚革を張って作ります。一般的な太鼓は、円筒形の胴の両側面に革を張っていますが、団扇太鼓は胴や裏側の革がない珍しい形です。古い時代は持ち手の柄がない太鼓でしたが、使いやすさを考え現在のような柄が付いた形に替わっていきました。太鼓は無地のものと南無妙法蓮華経の題目を書いたものの2種類があります。唱題に使用される他、最近では打楽器としても活用されています。

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