木魚・鉦吾・杢鉦置台
木魚台と鉦吾・杢鉦置台掲載いたしました。 鉦吾・杢鉦置台は撥が掛けられる加工がされて、ご法要中に撥が転がる心配がございません。 鏧子・木魚の上に掛けて、埃を防ぐ覆も掲載しております。また木魚を安定して打っていただくために、木魚用スベり止めシートもご用意しています。
木魚の由来
木魚は黄檗(おうばく)宗で使用される開梆(かいぱん)が原型と言われ、開梆は魚梆(ぎょほう)とも呼ばれています。
木魚は鈴のように丸く胴が空洞になっていますが、開梆は一匹の魚で口に珠をくわえています。撥で打って法務の時間を知らせるために使用します。このため梁にぶら下げ、胴を木刀のような撥でお腹を打って使用し、お腹を裂いて内側はくりぬき音が共鳴するにようなっています。
開梆の打ち方は寺院によって異なり、胴の真横から打ったり下から打つ寺院があります。ちなみに私の檀家寺は下から打つようで、お腹が削れてかなり無くなっています。胴を強く打つ理由に、口にくわえた珠(宝玉とも呼ばれます)は人の煩悩を現し、貪る(むさぼる)こと、怒ること、愚かな三毒を浄化するためと言われています。
板状の開梆が丸い木魚に変わった経緯や時期を示す資料はないそうです。
口と尾びれがくっついた木魚が個人所有されています。外形は木魚の様に丸くなく方形で、室町期に製作されたとされています。また雲光寺様(山梨県)の木魚も室町期に製作されています。黄檗宗が伝わる江戸時代以前に現在の木魚近いものが製作されたれた理由は、鎌倉期に禅宗が日本に伝わった頃に木魚の原型が伝わり、寺院以外でも使用出来るように丸く変化していったと考えられます。元々の用途は胴を打って煩悩を浄化することだったかも知れません。
当社にも一匹の魚がくるっと丸まった木魚があり、珠は咥えておらず(外れたかもしれません)、直径は30cm。何時頃製作されたものか不明です。撥で打った痕跡が残っていますが大変状態の良いものです。もしかしたら京都の裕福な商人が作らせたのかも知れません。
木魚の材木について
木魚はクスノキや桑を使って製作します。寺院用木魚はほとんどクスノキを使用しますが、その理由は、クスノキは桧や杉よりも大きく太くなること、木目(繊維)が入り組んでいることです。太くなれば大きな木魚が製作出来ます。入り組んだ木目は強く打っても亀裂や割れが発生しにくくなる利点があります。またクスノキは独特の香りがあり、防虫効果の高いことも木魚に使用される要因かも知れません。
木魚の木取りは材木の芯(中心の硬い部分)を外して製材されます。このため横幅60cm(木魚は口の切れ込み幅を寸法とします)では、最低でも直径160cm以上のクスノキが必要になってきます。近年このような太いクスノキが少なく工房では大変苦労されています。ちなみに日本で一番大きい木魚は北海道小樽市の龍徳寺様で寸法135cm 重量330kgと記録にありました。
伐採、製材、粗彫から仕上げ彫りの各工程の間で数年ずつ乾燥させるため、完成までは十数年必要になります。工房の写真には各工程を終えた木魚が次の工程まで体を休めるように並んでいます。
大変なのは胴の内側を繰ることで、一度繰った後に調子が悪いと言ってもう一度繰ることは出来ません。また内側を繰ってから乾燥させると材木の伸縮で口が開いてしまいます。このため口が開かないように「かすがい」で口を閉じてしまう工房があります。打音仏具としてこれから気が抜けない工程が続きます。
2021.03.10補足

寺院営業部からのご挨拶
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