三宝
三宝(さんぽう)は三方とも書いて、供物を載せる台にとして使います。折敷(おしき)と呼ばれる盆に少し細めの四角の台がつけた形をしており、正面と左右に刳形(くりかた)と呼ぶ穴が開いています。神道(しんとう)では白木仕上げを用い、寺院では白木仕上げと塗ものの2種類を使用します。こちらでは寺院で使用される三宝と三宝の中に収める「ゲス板」を掲載しております。ゲス板は高さ数cmの台ですが、三宝の載せたお供物の見栄えを良くしたり、お供物による三宝の傷を防ぐ大事な役目のある仏具です。
三宝について
三宝は饗宴の席で食べ物を載せる膳(ぜん)として使用され、その後社寺で使用されるようになりました。膳の始まりは折敷と呼ばれる四角形のお盆でした。その後、折敷の下に下駄のように2枚の脚が付いたものや四角の台が付いたものが現れ、食べ物を床より高く上げる膳が作られました。このような膳を衝重(ついがさね)と呼びます。衝重の中で2枚の脚が付いたものは、臨済宗で使用される下噺台(あしんだい)や多くの社寺で使用される小四方(こしほう)として現在使用されています。
一方折敷の下に四角の台を付けたものは三宝や四方(しほう)と呼ばれるものになっていきました。三宝や四方は上下の台に宝珠(ほうじゅ)形をした穴が開けています。正面と左右の三面に穴のあるものを三宝と呼び、三面に穴があるので三方とも呼びます。また四面全てに穴があるものを四方(しほう)と呼びます。漆塗に銀箔を押した四方を葬儀用供物台として使用される宗派もあります。四面に穴のないものを供饗(くぎょう)と呼び、平安期の饗宴の席で折敷や高坏と一緒に使用されました。
三宝の正面について
三宝は台の穴の無い面を奥向きにします。この置き方では上部の供物を置く部分の綴じ目が手前に向きます。綴じ目を後ろ向きにされた三宝を時々見受けますが、正しくは綴じ目が手前に向いて正面になります。ちなみに折敷の置き方も三宝と同じです。綴じ目を正面にする理由に、「神様に綺麗な綴じ目のない面を見せるため」と言う説があります。

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