笏
笏(こつ)は30cm~40cmの棒の上端が蕨のように丸く巻いた外観をしており、仏教寺院の儀式・法要の際に使用されています。元々は備忘(びぼう)のために使用されていましたが、現在は「威儀を正す法具」として使用されています。威儀とは身なりや容姿をと整え、作法にかなった立ち居ふるまいをすることです。笏を持つことは、儀式・法要の責任者であることを示す法具になっています。
笏は浄土真宗以外の寺院で使用されますが、元々は中国の禅宗寺院で使用されていました。江戸時代に来日した隠元隆琦(いんげんりゅうき)が開祖となった黄檗宗(おうばくしゅう)によって伝えたものとされています。その後、関係が深かった臨済宗で使用され禅宗寺院や各宗派の寺院に広まっていきました。禅宗寺院の仏具には、笏以外にも黄檗宗由来の仏具が伝わっています。
宮中や神職が使用する装身具に「笏(しゃく)」と呼ばれるものがあります。「しゃく」はひな人形の男雛が右手に持っいる板のことです。「こつ」と呼ばない理由として、骨に通じることを嫌ったという説や、長さが30cm(1尺)くらいなので長さの単位からそのように呼ばれたと諸説あります。用途は備忘(びぼう)のためで、笏紙(しゃくし)という備忘紙を張って使用していました。通常は木製ですが、後年になると権威を表す道具となり、高価な象牙が使われ、「牙笏(げしゃく)」と呼んで珍重されたそうです。

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