商品紹介
玉鱗 龍彫木魚
国産の木魚は現在、愛知県一宮市を中心とする一部の地域でのみ製作されているとても希少なものです。「玉鱗」の銘を刻むこちらの木魚は、同地域の工房で熟練の職人が全ての工程を一つひとつ丹精込めて造り上げた最高級の一点ものです。
今回ご紹介いたします「龍彫木魚」は「玉鱗」の中でも特に精緻な彫刻を施した木魚で、木肌の色や木目を厳選した国産本楠材を使用しています。一つひとつ丁寧に手彫りで仕上げています。また一番大切な音入れ(音質・響きの調整)は、木魚を打って音を聞いて少しずつ鑿(のみ)を入れ、一番調子のよい音に仕上げていきます。国産だからこそ可能なきめの細かい高い技術で製作しています。
木魚の製造工程
木魚の製作は、木取から音入れまでおおよそ8つの工程に分けられます。木魚が良い音を発するにはまずは材料選び、次に木地の乾燥と調整が大切な要素です。素材となる木材は切り出してから3年以上寝かせます。その後選んだ材を粗く削りだす「木取り」という工程でおおよその木魚の形に成形し、中身をくり抜いたあと、小さいもので1年、大きいものでは5~10年かけて再度自然乾燥させます。つまり、一つの木魚を製作するために短くても4年、長いものでは10年以上の年月を必要とするのです。その後、注文が入ってから木目や色の良いものを選んで彫刻を入れ、最高の音が出るように調整して完成します。このように素材となる木材の成長から伐採、乾燥、加工まで非常に長い年月をかけて木魚は製造されているのです。
木魚について
木魚は浄土真宗以外の宗派で使用される木製の鳴り物で、お経の調子を取るために使用されています。木魚は魚の形をした魚鼓(ぎょこ)と呼ばれる法具がルーツとされ、黄檗宗が江戸時代に中国より伝わったときに一緒に伝えられたと言われています。魚鼓が魚の形をしている理由は、「魚は寝るときも目を閉じないことから、寝る間を惜しんで修行に励むように」と言う戒めを形にしたとされています。