御詠歌・写経用品
こちらでは御詠歌や写経をされる際に使用する筆や写経セットの他に、書き物をする際に便利な机と椅子のご紹介をしています。過去には御詠歌や写経をする時は正座することが作法とされていましたが、寺院でもバリアフリーなどの取り組みが進むにつれて、足腰に負担が少ない椅子を使用される機会も増えたため、従来の正座式のものの他に、椅子や椅子に座ってご使用いただける机などをご用意いたしました。
写経について
写経は般若心経(はんにゃしんぎょう)、正信偈(しょうしんげ)などの経文を書き写す行為をいいます。日本で写経が大規模されたのは奈良時代からだそうです。この時代は奈良東大寺大仏殿造営のように仏教は国家事業でした。仏教を広めるために経文製作(写経)も国家事業として行われましたが、平安期に入ると仏教は国家から貴族の信仰に移っていきます。このため写経は貴族が納経をするために個人的なものに変わり、写経そのものが小規模になっていきました。更に鎌倉期に入ると印刷技術が発展し、経文は手書きから木版印刷に移行し、写経の目的は修行や文字の習熟として行われるようになっていきました。
現在は曹洞宗、真言宗、浄土宗の各本山や一般寺院で写経会が広く開催されています。故人への供養から写経をされる方や、現代社会のストレスから心の安らぎを求める方など、様々な理由で今も数多くの方が写経をされております。
写経には集中して筆を運ぶことで日常の煩雑さから解放され、心が安定し深いリラックスを得られることや、集中力や忍耐力の向上、文字の上達など数々のメリットがあるといわれています。
当ショップでも経文、写し紙、筆をセットにした「写経セット」を販売しております。般若心経や観音経、正信偈といった入手しやすい写経から始められるのも良いかもしれません。
般若心経について
般若心経は多くの宗派で読まれるお経ですが、経文を完成させたのは「西遊記」の三蔵法師(さんぞうほうし)のモデルになった玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)とされています。真言宗、臨済宗では葬儀の時にも唱えられます。浄土真宗は浄土三部経を、日蓮宗では法華経を根本経典のため般若心経は唱えません。
正信偈について
浄土真宗では正信偈をよく写経されます。正信偈は正しくは「正信念仏偈(しょうしんねんぶつげ)」と呼ばれます。親鸞聖人が書かれた「経行信証(きょうぎょうしんしょう)」の行巻に書かれた偈文(げもん:韻を踏んだ形で書かれた経文)で、真宗寺院門徒が日常的に唱える経文です。
御詠歌とは
御詠歌(ごえいか)は仏教の教えを人々に広めるため、お経を五七調の和歌に当てはめ、節を付けて唱えやすいように作られた仏教音楽の一つです。御詠歌が民衆に広まっていく中で、各宗派ごとやその宗派の中でも幾つかの流派が細分化されていきました。また巡礼地に合った作法が作られ、近畿地方の33箇所霊場をまとめた「西国三十三箇所」や、四国各地の八十八ヶ寺の霊場をまとめた「四国八十八箇所」が広く知られています。また葬儀で御詠歌を唱えられる地域もあり、御詠歌は地域風習に合わせて変化していくことで広く民衆に根付いった信仰といえます。音楽的な要素の強い御詠歌で使用される仏具は、鈴(れい)、鉦(かね)、撞木などの鳴り物が使用されます。
ご詠歌のご宗派の違い
御詠歌は宗派ごとに、またご宗派内でも幾つかの流派に細分化されています。また日蓮宗と浄土真宗では御詠歌を唱えないそうです。
天台宗
叡山講福聚教会が戦後すぐに設立した叡山流があります。幽玄で美しいメロディーが特徴です。
真言宗
金剛流(高野山真言宗)、密厳流(真言宗智山派)、豊山流(真言宗豊山派)の各ご本山が設立した流派と、大正10年に山崎千久松が設立した大和流(大和講)の4派があります。
浄土宗
昭和20年に浄土宗布教のために設立された吉水流があります。唱えられる詠歌のほとんどは法然上人御作の詩です。また西山浄土宗の西山流もあります。
臨済宗
妙心寺派の花園流、南禅寺派の独秀流、鎌倉五山の円覚寺と建長寺の鎌倉流の3派があります。
曹洞宗
梅花講が運営する梅花流があります。太祖大師(瑩山禅師)を讃え、先祖を尊びながら唱えます。
御詠歌・写経用品ご購入に関するよくある質問
- Q御詠歌・写経用品のオーダーメイドはできますか?
- A誠に申し訳ございません。御詠歌・写経用品のオーダーメイドはお受けしておりません。
- Q御詠歌・写経用品は宗派で違いがありますか?
- A御詠歌は日蓮宗と浄土真宗以外の宗派で唱えられます。また宗派や宗派内の流派により作法が決められており、詳しいことは各宗派本山または寺院までお問合せください。写経は全ての宗派で行われています。広く目にされるのは般若心経・観音経や正信偈ですが、宗派毎に多くの写経用品が販売されています。
- Q御詠歌・写経用品のお手入れ方法、掃除方法を教えてください
- A御詠歌には金属製鳴り物の(れいしょう)や鉦吾(しょうご)を使用します。いずれも表面にメッキ等の処理をしていますが、使用後は乾拭きをして手指の汚れを拭き取ることで長期間きれいに使用していただけます。
- Q御詠歌・写経用品の修理は受けてもらえますか?
- Aはい。御詠歌で使用される鈴鉦の紋や振り子を修理取り換えなどをお受けしています。また御詠歌や写経で使用される机・椅子のメンテナンスや修理もお受けしています。詳しくはお電話かお問い合わせフォームよりご連絡ください。専門のスタッフがご対応いたします。
- Q御詠歌・写経用品はどのような状態で届きますか?
- Aお客様への発送の際は商品に傷などがつかないよう、細心の注意をはらってお品物を梱包しています。万が一、配送時のトラブルでお品物に傷やダメージなどがございましたら、お手数ではございますが、梱包の状態をご確認のうえご連絡ください。直ぐに担当のスタッフがご対応いたします。
- Q御詠歌・写経用品の返品や交換の保証期間はありますか?
- A商品の交換返却などは未使用品に限ります。また記念の文字や定紋の入った商品は対応出来ません。商品品質・出荷に際しては万全の注意を払っておりますが、万一の不良破損がありましたら、商品到着後8日以内にご連絡をお願いいたします。送料は弊社負担にて交換させていただきます。ただしお客様のご都合で返却される場合は、商品到着後8日以内のご連絡をお願いします。また返金手数料、支払い取消手数料、代引手数料はお客様負担でお願いいたします。なお、当店で販売される仏具には保証期間がございません。お客様の責任による破損・故障などが生じた場合はお客様負担による修理、交換でのご対応となります。何卒、ご了承ください。
- Q注文後の発送までの日数を教えてください
- A在庫状況によりますがご注文から5営業日までにお届けします。確認後に改めてご返答させていただきます。またお急ぎのご注文や、数の多いご注文の場合は、お電話またはメールでお問い合わせいただけると確認をいたしてご返答させていただきます。
- Q分割でのお支払いはできますか?
- Aはい。クレジットカードでのお支払いをご選択いただいた場合に限り、分割でのお支払いを受け付けております。
- Q通販で購入した場合、送料はかかりますか?
- A当店では3,980円以上ご注文いただいた場合には送料をいただいておりません。ただし、一部の離島、沖縄は対象外です。

寺院営業部からのご挨拶
若林佛具製作所オンラインショップへ、ようこそお越しくださいました。
弊社は天保元年(1830年)京都にて創業以来、仏具一筋に歩み、信用を育んで参りました。
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